朝起きると、羊蹄山がくっきり見えました。眠い目を擦りながら支度をして、朝食に向かいます。
朝食はビュッフェ形式なので、早めの時間に行って混雑を避けます。メニューは和洋折衷で、名物のクレープも美味しかったです。
7:45頃、レストランを後にしましたが列ができていました。やはり早めに来て大正解のようでした。
リフトは8時から、用意をして早速出かけます。昨日は強風と雨で運休だったニセコゴンドラも最高速で運転していてテンションが上がります。
ニセコビレッジはそもそもそんなに混まないため基本的に相乗り、相席とは無縁です。たまに列ができることがあるゴンドラも、相乗りしたくない旨を伝えると貸し切れるようでした。
ニセコゴンドラの最大の特徴はその標高差です。ヒルトンがある山麓から、森林限界を突破して1000m台地まで一発で乗せて行ってくれます。乗っていても、もの凄い勢いで標高が高くなっていくのを感じられます。
まだ部屋で休んでいる母と合流したいため、とりあえずゴンドラを回します。ゴンドラ回し、マップ上は中級コースになっていますがかなり急で迂回コースも幅が狭いため、少しテクニカルです。
標高差が大きいため雪質変化もダイナミックで、注意が必要です。
ゴンドラに乗り、ほぼ直滑降でガラガラのビレッジを2回り疾走したところで母と合流できました。
ニセコゴンドラからワンダーランドチェアを乗り継ぎ、アンヌプリ側へ向かっていると突然雪が。かなり積もる降り方で、降ったのは短時間でしたがさらにゲレンデが良くなりました。
吹雪が治らないので、晴れてそうなヒラフに向かいます。
結局ヒラフ、HANAZONOともガスっていたため、逃げるようにHANAZONOへ降りてきました。新設ゴンドラのコースがかなり賑わっていたのが意外でした。
花園ベースのレストランも新しくなっており、100%近く外国からのゲストで占領されてました。同じ異国情緒がすごいヒルトンとは違い、混んでいてのんびりできません。結局上部へと戻るのでした。
花園の山麓のリフトは、ついこの間まで日本ケーブルのよくあるフード付きクワッドでしたが、それが超最新式の6人乗りにリプレースされていました。座ってびっくり、ソファのような快適さです。
石打丸山スキー場にあった同じフード付き6人乗りリフトは、メーカーが違いますが、構造や座り心地に差異はあまりありませんでした。バブルの頃にできたリフトはメーカーによって多種多様な形•座り心地です。世界的にはそこからの30年で技術が進化して「リフト」という乗り物自体がだいぶ完成しつつあるのかな、とも思ってしまいました。
ヒラフに戻るとガスも抜けていたので、こちらもリプレースされて国内最速リフトになったキング第3クワッドを回します。
しかしこのキング第3クワッドは本当に便利なところにあり、リフトを降りて左に出るとエース第3ペア沿いのコースからセンターフォーの降り場を掠めてまたキング第3へ、降りて右に出ると花園やキング側•ホリデー側にも抜けられます。
線下にはツリーランもあり、リフト1本とは思えないほどのバラエティに飛んだほぼ無限に近いライン数が取れます。下の写真のいつもの温度計も、キング第3回しをしているといつでもアクセスできます。
キング第3からキング第4(シングル!)へ乗り継ぎ、アンヌプリまでトラバースします。ちなみに、キング第3からトラバースできる限界はニセコゴンドラとワンダーランドチェアです。遭難があったようで、道警のヘリがアンヌプリをウロウロしていました。
キング第3クワッドが高速トリプルだった時代は、速度も遅く3人しか乗れなかったため常に混んでいて、そのためアンヌプリのジャンボ第4ペアに避難していました。しかしリプレースし高速化・4人乗り化したことでキング第3の混雑が減った今となっては、ジャンボ第4の良さが薄れてしまいました。
アンヌプリからはキング第3の乗り場まで一発で戻れるので、すぐ戻ってしまいました。戻ると既に3時前になっており、そろそろ下山します。母をニセコゴンドラ山頂駅までガイドし、ヒラフナイターまでヒラフを探検します。
グランヒラフにあるヒラフゴンドラは、愛・地球博の「キッコロゴンドラ」を転用したもので、日本最速の6m/sで運行できます。営業終了間際に乗り込むと、途中から更に速くなり、降り場ではでひっくり返りそうになるほど減速幅での急ブレーキで、まるでアトラクションでした。
ヒラフゴンドラが終わってしまったので、温泉街を疾走するエースファミリークワッド方面へ降ります。かつてはこのリフト、安策の遅いペアでしたが、日本ケーブルの最新型クワッドにかけ変わりました。シーズン頭には12月末から2月いっぱいまでのみナイター営業が予定されていましたが、コロナ禍の影響が予想より小さかったからか、著者訪問時にもナイター運行していました。
エースファミリーをひたすら直滑降しまくった後、センターフォーに乗り込みます。このリフト、日本最古のクワッド(1985年運転開始)として有名ですが、ついに架け替えが発表されました。24年冬に10人乗り最新型ゴンドラにリプレースされるそうです。
山頂についてびっくり、なんと気温が氷点下を下回っていました。しっかり防寒していても、日差しがないナイターは底冷えしがちですが、マイナス1桁台の気温が1番寒く感じられる気がします。
昼間シャバシャバになったゲレンデは再度固まり、めちゃくちゃ滑りにくいコンディションでしたが、それでも大変多くの滑走者がいました。さすがは1番人気のあるグランヒラフです。
街の明かりと、羊蹄山と、ゲレンデを煌々と照らすナトリウムランプ。なんとも幻想的な空間が広がっています。グランヒラフのナイターはニセコ全山でも最高の景色•ロケーションだと思います。
そろそろヒルトンに戻ろうと思います。移動にはシャトルバス「ニセコユナイテッドシャトル」を使いました。
ハイシーズンや昼間など、多くの人が乗る時はそうではないと思うのですが、3月半ばの平日のナイター便は流石にガラガラで、アプリの運行状況画面が無ければ不安で不安で仕方なかったと思います。
ヒラフウェルカムセンターでの乗り降りは結局自分だけでした。真っ暗な中、バスに揺られること20分、ビレッジに帰ってきました。
まだナイター営業時間内なので、「ビレッジスキーセンター」で降車してバンザイチェアに乗ります。ビレッジのナイターは、コミュニティチェアとバンザイチェアの2機の運行ですが、中級者以上の方にはバンザイチェアがオススメです。リフトの距離に対して長く滑ることができるほか、斜度も緩すぎずキツすぎないため、楽しめます。
バンザイチェアのナイターは、ヒラフのような長距離コースや眺望こそありませんが、なんといってもほぼ貸切状態なのがとても良いです。結局19時の最終まで回してしまいました。誰もいなすぎて、まさに自然の畏怖を感じながら滑ることができますよ。
ホテル真正面のコースは、もう誰もいませんでした。超緩斜面なので、昼間はビギナーの方で賑わいますが、ナイターまで練習する人はいないようです。
ディナーの後には、なんとサプライズケーキが!朝から晩まで、大満喫の1日でした♪